活動報告

かんのニュース★240830――藤岡謙一教育長インタビュー(5)全市統一で教員の働く環境のルールづくりを

投稿日 2024年8月30日

―幼児教育と小学校教育との接続をどのように充実させますか。
「西宮市においては幼稚園や保育所と小学校との交流活動が長く続けられており、小学校の新入学児が新しい環境になじめないというケースは減っていると思うが、低学年の不登校は増えている。学習内容の連携も重要であり、小学校で学ぶ内容の具体例を幼稚園や保育所で経験できれば、素晴らしい。例えば、小学校で太陽の高さが季節によって違うことを学ぶが、幼稚園や保育所で影踏み遊びをしていれば、実感をもって受け止められる。教育委員会として学習内容の連携の進め方を示したい」

―部活動の地域移行についての考えは。
「全国的には少子化によってサッカーや野球、吹奏楽などの集団的な活動ができない環境に置かれた子供たちが増えている。将来を展望すると、学校単位の部活動の存続は難しい。多世代にわたって多種目のスポーツ・文化活動ができる環境を地域で整えていく」

―教員の働き方改革をどのように進めますか。
「先生方が疲れ果て、やる気を失えば、良い教育はできない。教育委員会が主導して先生方が健康的で生き生きと子供への教育を行える環境を整えたい。例えば、働く環境についてのルールを全市統一でつくる方法もある。各学校によって決めれば、ばらつきが出て保護者などから学校に不満が出る可能性があるからだ」

―市立西宮浜小学校と市立西宮浜中学校を統合して令和2年4月に開校した西宮市立総合教育センター付属西宮義務教育学校の現状についてどのような評価をしていますか。9年間で系統的な教育・継続的な生徒指導を行えるメリットをどのように生かしていますか。ここでの成果を全市的に広めることにしていますが、うまくいっていないように思います。校区の人工島の西宮浜以外からも児童・生徒を集めて1学年に1学級の単学級を解消することにしていますが、うまくいっていません。
「西宮義務教育学校の先生方をはじめ関係者はよくがんばっておられるが、ご指摘のように当初の目標を達成していないのは事実だ。総合教育センター付属ということで、同じ敷地に指導主事が常駐し、手厚い指導が行われている。今後の展開としては、国際理解教育、つまり外国語教育に力を入れている学校だから、そこに特化する戦略もありうる。つまり、英語教育で素晴らしい成果を出し、それを全市的に広げていく必要があると考えている。あれもこれもと総花的に進めるのは無理だ」

―学校施設の老朽化対策にどのように取り組みますか。
「西宮市の学校施設は老朽化したものが多いと認識している。しかし、市の予算の制限があり、これらの課題を早急に解決するのは財政面から難しい。限られた予算の中で何を優先して改善するかという話であり、例えば、学校のトイレについて『臭い』『汚い』『古い』と評判が悪い。和式便器しかないトイレもあり、子供たちを残念な気持ちにさせている。まずはトイレから改修していくことなども考えられる」

藤岡謙一教育長(左)とかんの=西宮市議会応接室

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